株式会社モスキート様 │ ITGマーケティング株式会社

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株式会社モスキート様

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高速で壊れない「T5」は編集作業で欠かせないストレージになりました。数多くあるHDDが「T5」に入れ替わることを期待しています
株式会社モスキート
代表取締役社長 舟澤 謙二氏
チーフアシスタントディレクター 松本 美咲氏

株式会社モスキート様は、嵐にしやがれ、しゃべくり 007、世界まる見えテレビ特捜部、笑ってコラえて!、今夜くらべてみました、24時間テレビ、エンタの神様、全日本仮装大賞など、日本テレビ放送網株式会社(日本テレビ)のゴールデン・プライムタイムで放送される人気のバラエティ番組、音楽番組、特別番組の制作・演出に携わっている制作会社。企画から納品まで一気通貫の制作に携わっており、クライアントである日本テレビからも高い評価を得ています。

動画配信サービスのオリジナルコンテンツづくりにも注力するなど、新たなステージにも意欲的に挑戦する株式会社モスキート様が今回、サムスンのPortable SSD T5 放送局向けパッケージ(以下「T5」)を導入されました。その「T5」を導入するに至った背景と効果について、代表取締役社長 舟澤 謙二氏、チーフアシスタントディレクター 松本 美咲氏に詳しく伺いました。


-まず、「T5」を導入した目的をお聞かせください。

アシスタントディレクターが収集した映像素材をディレクターに渡す際のストレージとして「T5」を導入しました。SSD導入によってコピー時間の短縮を図り、無駄な待ち時間をなくすことで働き方改革につながればと考えました。

-「T5」を使う作業は番組制作のどの辺りのフローになるのでしょうか。

では、番組編集全体フローをご説明いたします。まず、1週間に1回1時間放送する番組を制作する場合、企画などの準備期間が3週間、本番収録・ロケなどの撮影が1週間、そして編集が2週間、トータルで6~7週間かかります。ですから、ゴールデンタイムやプライムタイムの大きな番組には制作会社が3~4社(同じ会社から2~3チームが関わる場合もある)が参加し、1回の放送分を持ち回りで制作していきます。

その制作フローのなかで「T5」が登場するのは編集の部分。番組にもよりますが、本番収録・ロケ以外にもさまざまな映像素材があり、それらをアシスタントディレクターが1つに収集するところから編集が始まります。

集めた映像素材はHDD(急ぎの場合は「T5」)に保存し、それを「T5」にコピーしてディレクターに渡します。ディレクターが「T5」の映像素材をもとに行うのは、番組編集の準備段階にあたるオフライン編集。番組全体やシーンの尺の長さ、カット割りといった番組の大まかな骨組みをノンリニアで行っていきます。ちなみにオフライン編集は編集でもっとも重要なところですから、1時間番組のオフライン作業で3日~1週間ほどの時間を要します。

最終的には、オフライン編集で制作した編集データを編集所に持ち込み、音声やテロップを入れるなどの本番編集作業をリニア編集で行います。なお、オフライン編集時の映像素材は圧縮されたものですから、本番編集作業時にはオリジナルに差し替えます。こうして完成した番組をテレビ局に納品。無事オンエアされれば、1番組の制作サイクルは終了となります。詳細は図の通りです。

-SSDを導入する前の課題をお聞かせください。

「T5」を導入する以前は、すべて外付けのHDDで行っていました。今でも30台前後のHDDが稼働しています。そのHDDは以下の点が大きな課題でした。

<壊れやすい>
編集は常に時間との勝負という作業ですから、HDDを慎重に扱っている余裕はありません。手荒く扱ってしまうことも多いため、特にインターフェース部分の破損が頻繁に起こります。接続が悪くなるとつながらない、立ち上がらない、マウントできない、の悪循環。騙し騙し使用していたとしても、最終的には内部の可動部分が壊れて立ち上がらないことが多々あります。実際、これまで数多くのHDDが壊れてきました。

また、一晩中オフライン編集をしていると、HDDに大きな負荷がかかるせいか、すごく熱くなってくることあります。そんなときは熱で暴走しないように、いったんオフライン編集を止めて冷蔵庫にHDDを入れて冷やします。アナログ的な発想かもしれませんが、確実に効果はあります。

HDDが壊れて編集データがなくなってしまうと当然ながら大事故。多くの方々にご迷惑をかけてしまいます。ですから、収集した映像素材のコピーをディレクターに渡すのは、バックアップのためでもあります。オリジナルは編集所にあるのでデータがなくなっても対応は可能ですが、HDDの堅牢性不足は大きな課題でした。

<コピーに時間がかかる>
HDDからHDDへのコピーは、とにかく時間がかかる作業です。コピーの残り時間がパソコンに6時間と表示されていても、実際にその通りの時間にコピーが終了することはなく、一晩かかってしまうことは当たり前。パソコンにコピーを任せ、朝出社して確認してみるとフリーズしていることも珍しくありません。急ぎの場合、コピーが終わるまで帰れないこともあります。

-これまでSSDを導入しようと考えたことはなかったのでしょうか。

もちろん、高速なストレージとして台頭してきているSSDは知っていましたが、高価というイメージがありました。HDDをSSDに切り替えるとなると相当な金額になってしまいますから、選択肢はHDDしかないと思っていました。

-「T5」の導入経緯をお聞かせください。

たまたま同フロアだったITGマーケティングに声をかけていただいたのがきっかけです。「T5」を放送局向けにパッケージ化した製品があるからと、レビュー提出を前提に試供品をすすめられたので使ってみることにしました。

-レビューの結果はいかがでしたか。

アシスタントディレクターに「T5」を渡して現場で使ってもらいました。レビューには「HDDには戻れない」という言葉を皮切りに、アシスタントディレクターとディレクター双方の意見として「T5」の利点がたくさん記載されていました。「まとめてもっと導入してほしい」というのがレビューの結論でしたので、さすがに導入しないわけにはいきません。SSDの価格が下がっていることも後押しとなり、2TBモデルの「T5」を10台導入することにしました。

-「T5」を導入後の効果をお聞かせください。

現場での「T5」の評価は高く、今や編集には欠かせないストレージになりつつあります。具体的な効果は以下の通りです。

<コピー時間は半分以下>
まず、つないだときの読み込みがとても速いと感じました。そして、何と言ってもコピー時間が半分以下に短縮されたのは嬉しいの一言。2~3時間でコピーが終わってしまいますから、待ち時間は圧倒的に減りました。もっとも速いと感じたのは、収集用のストレージ「T5」、コピー先も「T5」というSSD同士の組み合わせです。本当に急いでいるときは、ほかの番組チームから「T5」を拝借して「T5」同士でコピーを実行しています。

ディレクターもSSDの速さには満足しているようです。特に設定範囲の映像チェックで行うレンダリングの際、SSDは圧倒的に速いそうです。HDDとは比べものにならないスピードという話でした。

<高い信頼性>
HDDはパソコンに表示される時間よりもコピーに時間を要したり、フリーズすることが多々ありましたが、「T5」にはそれが一切ありません。コピーの時間が1時間と表示されれば、1時間で終わります。もちろん、フリーズすることもありません。時間が見えますから、それをディレクターに伝えることもできます。当然、ディレクターもスケジュールを組みやすくなっていると思います。

<ストレスの軽減>
定量的な数値として出しているわけではなく、あくまでも感覚ですが、心的ストレスや労働時間もコストに換算してHDDと「T5」を比較すれば、十分に元は取れていると思っています。コピーを待っている時間は大きなストレスがかかりますし、何よりも早くディレクターに渡さなければならないという脅迫観念が一番のストレスとなります。

「T5」により、無駄に過ごすコピー時間がなくなれば早く帰宅することもできます。実際、働き方改革の一環として「T5」が大きく貢献していると感じています。

<高い堅牢性>
HDDの重さは、インターフェースのコネクターに負担がかかることがあるため、縦か横を決めてケーブルに余裕を持たせながら丁寧に設置する必要がありました。しかし、「T5」はとても軽いので、本体が多少斜めに傾いていても問題ありません。手荒く扱っても、コネクターへの負担はあまりないように感じます。

「T5」は落としても大きな不安を感じないので、気軽に持ち運べます。しかし、「ハードディスクを落とす」ことは考えられません。考えることも怖いことですね。ちなみに計11台の「T5」に関して、壊れたという話は聞こえていません。

<制作会社向けに特化したパッケージ>
アシスタントディレクター、ディレクター、編集所など、さまざまな場所で利用しますから、USB Type-C to Aケーブルと USB Type-C to Cケーブルの2本の接続ケーブルが入っているのは便利。また、メモポケットが付いたコンパクトな専用クリアケースが用意されているので、安心して持ち運ぶことができます。

-編集作業のストレージ問題に頭を悩ます制作会社に向けたアドバイスがあればお願いします。

待っているだけのコピー時間を有効活用するためにも、アシスタントディレクターにこそ「T5」を使ってほしいですね。もちろん、ディレクターにとっても「T5」は最良のストレージ。軽量かつ高い堅牢性、そして圧倒的なスピードなど、その性能は段違いと感じるのではないでしょうか。

-最後、ITGマーケティングに向けた今後の期待をお聞かせください。

正直、SSDがこんなに素晴らしいものだとは思っていませんでした。当社にとっては、放送局向けパッケージの「T5」を導入できたのも、用途が合致して良かったと感じます。すべてのHDDが「T5」に置き換われば最高ですが、まだまだHDDの台数が多いため、コストを考えるとすぐにというわけにはいきません。10台はすぐにお願いすると思いますが、その後は状況を見ながら徐々に替えていくことになるでしょう。

ITGマーケティングはご近所ということもあり、今後も良好な関係を築いていれば幸いです。また、当社に最適なSSDの提案があれば、喜んで拝見させていただきます。引き続き、当社のサポートをお願いします。


お客様プロフィール

  • 社名 : 株式会社モスキート

  • 設立 : 1993年4月

  • 所在地 : 〒105-0021 東京都港区新橋2-4-1 サンマリーノ汐留9F

  • 資本金 : 1,000万円

  • 従業員 :64名

  • 事業内容:テレビ番組などの企画、制作、演出

  • URL : http://www.mosquito.co.jp/


※記載されている会社名、製品名等は一般に各社の登録商標または商標です。
※事例に記載された社名・部署名等の情報は取材当時のものです。閲覧時点には変更されている可能性があることをご了承ください。
(2020年12月取材)